フラの豆知識
hānai(ハーナイ) ② クアナ・トレス
クアナ・トレスも、ハワイの伝統的慣習のハナイ生活をしていました。
クアナは、実母と養母に作詞作曲した歌を贈っています。
ママへ「ケ アヌ オ ワイメア」
クアナは実母から、ハワイ語、レイメイキングや楽器の作り方、釣り、森や海に入るときのオリも学びました。
お母様は、クアナが音楽の道に進むことを誰よりも応援していたそうです。
「ケ アヌ オ ワイメア」は、母の誕生日のプレゼントとして作られ、両親のラブストーリーを描いた歌です。
ハワイ島ワイメアで、両親は出会いました。
当時母の住むワイピオにはアヴァプヒが咲き乱れ、ほのかに母から漂うアヴァプヒの香り。
カムエラに住む父は、黄色いレフアを摘んで、いつも母にプレゼント。
いつも霧に覆われているカーネホアの山は、二人の逢い引きの場所でした。
クアナはこの曲をナーパラのデヴューアルバムにレコーディングしました。
ですが、お母様はCD発売前、誕生日の数ヶ月前に亡くなってしまいました。
この歌はクアナにとって辛すぎて、当初歌えなかったそうです。
ハナイママへ「カマカヒキラニ」
「カマカヒキラニ」は、養母の名前です。
彼女はニイハウ島で生まれ、現在はカウアイ島ケカハに住んでいます。
歌の中にもニイハウ島のシェル「カヘレラニ」が歌われています。
歌詞はお花とレイのことを歌っていますが、全て彼女のことを意味していて、香り高い美しい花々の中でも際立つ美しさ、あの人はナンバー1だとその偉大さを讃えています。
「リーハウ」のような優しい雨、「ナウル」のような激しい雨、「モエアフア」(ケカハに吹く風)のような心地よい風。
これもまた全て母を語っているのでしょう。
見上げるような高いところで、愛をたたえて咲いている花。
クアナの母への愛と尊敬が溢れる1曲です。
私が多感な中学生だった頃、私の部屋に遊びに来ていた友だち数名が帰る時。
父が、玄関に設置された昭和の黒電話で、壁に向かって立って電話をしていました。
父のいでたちは、すててこ上下。
しかも、左手で受話器を持ち、右手でお尻を掻いていました。
友達「・・・お父さん?」
私 「・・・違う。」
じゃあ誰だ?って話です(笑)
ハナイパパということで。